2014年6月4日水曜日

『日本人ほど個性と想像力の豊かな国民はいない』 呉善花

『日本人ほど個性と想像力の豊かな国民はいない』 呉善花






一方的に助ける援助ではなく、協力関係こそが正しいODA


だいたい援助というからおかしいです。協力というべきでしょ。援助といえば一方的に助けることになりますが、協力であればお互いに助け合うことになる。途上国に援助するし、逆に援助も受けたい、日本の農村に来て手伝ってもらえると大きな力になる。





シンガポールのようにオフィス街、公園、住宅地、ショッピング地のように綺麗に整理されたイメージの重層化をもたらすことのない都市は、合理的でテクニカルな近代を延長させたものに過ぎず、何ら未来的なイメージをかきたてるものではない




庶民主義の日本、大衆的な愚民社会と酷評する向きもあるが、私は大多数の庶民を主人公に持ち上げることによって運営されている日本の社会を愛するし、日本の庶民はけっして愚民ではない



日本資本主義のプロセスにあってもまた、先進的なものによる伝統的な日本の巻き込みという、日本文化の自然の力学が作用を果たしている



飛行機に乗り遅れそうなときに、空港内を荷物をもって一緒に走ってくれたスタッフに、感動したのは、航空会社の社員としてのサービスの妙だけでなく、それが、サービス以前の彼女の自然な人間性をも感じさせるものだったからだ。





露天風呂の岩風呂は、実に徹底して人手が加えられていながら、どこまでが文化なのか、どこまでが自然なのかの境界線曖昧で、文化と自然が互いに溶け込み合っている、いわば、自然の地肌を生かした文化なのだ。








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