2014年10月16日木曜日

『「婚活」時代』  山田 昌弘 白河 桃子

「婚活」時代



     仕事を持つことと結婚することは、人生二大イベント・・・現在、両方共意識的な「活動」をしないといけなくなった。
     経済格差による結婚チャンスの格差がでてきた
     ふつうのお嫁さんにないたいタイプほど結婚できない。
     2002年調査、未婚女性の40%が年収600万以上の男性と結婚したいと思っているが、未婚男性25~34歳のうちこの条件だと3.5%しかいない。
     一部の目先の利く女性たちに根こそぎ狩られてしまっている。
     日本女性は本来、上方婚志向、依存型も自立型もともに同じ男性タイプを好む。
     結婚はもはや生活必需品ではなく嗜好品
     依存型で残っている女性達は親の支援を受けるパラサイト型、まだ、甘えがあったため刈り取りのやり方が甘かった、真剣に結婚で食っていこうとする女性に太刀打ちができてない
     嗜好品だから、無理してまで結婚しようとは思わない
     男性に求めるもととしては「尊敬できる男性でないとイヤ」「コミュニケーション能力がないとイヤ」仕事のできる女性ほど、男性社会の価値判断で人を見る
     日本男児は今やすっかり受身の王子様
     最初の一声は女性からかけるぐらいでないと何も始まらない
     お礼メールぐらいで終わり、その後の発展がない
     傷つくのが怖い、ガラスのハートになってしまった。
     受身のくせに妙に頑固だったりするから手に負えない、「頑固不断」の日本男児
     日本人はもともと、恋愛下手だったのに、それに気がつかないままオープン市場してしまった、そのツケを払わされている
     今の20代女性は「負け犬」にはなりたくないと、早くから結婚を意識している世代になった「結婚はデフォルト(初期設定)ではない」と悟っているから、大学時代、高校時代から付き合い始めて、そのまま結婚することが多い
     男はいるが、いい男はいない!
     相手の条件を「三つ以内」に絞らない人はなかなか結婚できない
     「ふつうのひとでいいの」の「ふつうの人」こそ希少価値
     結婚のプロみたいな女性達は、男性が今何ができるかではなく、結婚したあと自分が育てることのできる柔軟性をもった男をいち早く目をつけている、そういう男を見分ける嗅覚がある
     育てるなんて面倒だ、最初から完成品の男性を求めている女性が多い、そんな男は滅多にいない、いたとしても、とっくに狩られてしまってる、だから、「周りにいい男がいない」となる
     婚活中の女性に言わせれば「ふつうの人でいいの」という、普通の男の人とは、何千万も稼ぐ人ではなく、いろんなものを許容出来る人、情緒的にも共有していけるひと、自分がある程度コントロールできそうな人で柔軟性がある人・・・しかし、この条件こそが難しい、希少価値男性であり、結婚後も女性とうまくやってゆけそうな人はとっくに狩られている。
     「いいと思った人には既に相手がいる!」これは、もともと魅力的な男性は常に一定数しか存在してないということがわかってない。
     「時間差一夫多妻制」これは、バツイチ、バツニの男性を狙う
     一緒に住まないという選択「別居結婚」もハードルが低くなる
     女性は横のネットワークに強いが、男性の場合は職場などの環境に左右される。独身女性が多くいる職場の男性と男ばかり職場の男性では、恋愛活動にはっきりとした差がでる。
     「女性経験値」が浅い人ほど、女性に対するビジュアルの要求水準が高い。
     今の男性は「性欲よりもプライドが大事なガラスの王子様」・・・声をかけて断られるリスク、自分が傷つくリスクを犯すぐらいなら性欲を犠牲にする、性欲よりプライドが大事、傷つく方がずっと怖い
     恋愛の駆け引きに疲れてしまった女性の中には、まったく恋愛に対して不器用で鈍感な男を自分専用の「いい男」に仕立てる
     男性の魅力は、経済力とコミュニケーション能力
     コミュニケーション能力とは、恋愛経験がモノを言う世界、声のかけ方、誘い方、外見、気の回し方など、手馴れている人ほどモテる、経験のない人はますますモテなくなる。
     合コンは「婚活」としては非効率、・・・参加者の目的がバラバラのため温度差がある。そして、合コンで自分の魅力は発揮できるタイプの人はごくわずか。短時間で相手のニーズをつかみ、自分をアピールできる人には有利、じっくり喋らないと魅力が伝わらない人にとっては不利になる
     中学時代のド急性や新卒時のボーイフレンドと20年ぶりに出会い結婚したなど、「過去縁」を活かす人も増えている
     最近の合コン市場の傾向は「女は見極めが早すぎる」「男は諦めが早すぎる」
     アメリカでは今や12%がネット婚
     ネット上で選ばれる男子の傾向としては、相手の立場にたってメールが書ける、言葉のキャッチボールの出来る人
     花婿学校で教えるのは「結婚で何が大事か、それは年齢です。40歳過ぎたらもうできません、このまま独居老人になるのかどうか、今、決めてください」と言う。
     今ほど男性の魅力が問われている時代はない。いったい自分にはどんな魅力があるのか?を問われている。
     モテない男の問題は「自分に興味のあることにしか興味がない」聞き上手な男性がモテる時代、相槌の打ち方を指導している男磨き講座まである
     今の時代のように「男の自分磨き」が必要とされた時代は未だかつてない
     再婚市場というのは、スペックのいい男性が出戻ってきたことを言う
     年下夫くんは「楽」。同世代の男性とはぶつかりあったり、ライバル視されたりするが、年が離れていることで、こういう問題がクリアされる
     外国人は性的魅力を感じる許容幅が多様なのに対して、日本人は、歳が若いほど興奮するように刷り込まれている。男性が年上女性を求める場合は、男性は母親を意識してしまうと近親相姦タブーが働いてしまうので、性的に興奮できない、母親を感じさせないタイプであることが条件になる
     バツイチで子供がいるような女性は、もう自分の人生に必要なものとそうでないものが分かっているので、男性に余計なものは求めない、いざという時に守ってくれればいい、といいます。ワインのわかる人よりも魚をおろせたり、火を起こせる人の方が人気がある。
     男も女も昔は職場が囲い場であったが、今は違う。なんでも良いから「会う理由をつくる」。簡単な人には簡単だが、難しい人にとっては結構難しい。
     「吊り橋理論」不安、恐怖などを感じるような場所で出会う、共通経験をする
     聡明で仕事もできる女性たちが「結婚」「恋愛」に関してはまだまだ受け身であり、「自然の出会い」を求めている。一昔前の職場結婚や紹介結婚も自然な出会いと思っているが、これも「自動的に結婚できるシステム」に過ぎなかった。そして、そのシステムが崩壊した今、自分で相手を探し、付き合い、決断して行かないといけない時代になった。
     「自分を変えない結婚」というタイトルの女性誌特集があるように、自分を譲歩してまで結婚したいとは思っていない女性が多い。「すり合わせ」が必要なのだが、日本人はすり合わせ下手である。結婚後の仕事、家事、育児などなど、譲歩しなければならないものがたくさんある。






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